11月27日に、GLP(Global Learning Program)でのさまざまな学習成果を発表しあい、広く知的交流を行うGLP学習発表会を開催しました。
今年は最初に3年生が「生徒の、生徒による、生徒のための発表会」にしようと呼びかけてくれました。そのおかげで学び合おうとする生徒主体の会にすることができました。
Part 1では、「課題研究講座」を履修した3年生が、全校生徒に向けて研究成果を発表しました。「親子のあり方」、「子供食堂かけはしプロジェクト」、「世界の前に地域を知ろう!」、「幸せとは」、「空間の心理的影響」など、どれも身近な疑問から発した、高校生ならではのアプローチでした。
生徒の感想から:一つ一つがとても興味深いテーマで、聞いているだけでもいろいろな刺激を受けたくさん学ぶことができました。一つのテーマについて深く考えることに挑戦したいと思いました。
日本にある様々な問題と、高校生としてできることをたくさん見つけることができた。少し考えてみると、自分がやりたいこと、やってみたいことなどたくさんあると思う。これらのことを実際の活動にしてみたい。
自分がやりたいことを行動に移している3年生の姿にとてもinspireされた。...「高校生」の今だから、やりたいことができるといわれて自分の中の考えがガラリと変わった。
Part 2では、学校主催の各種スタディツアーのほか、校外のプログラムへの参加報告がありました。さらに、ICUの大学院で学ぶ7か国からの留学生の講演やワークショップなど各教室で多様なプログラムが行われ、生徒たちは自分の興味のあるプログラムに参加しました。発表した生徒たちは、クイズやディスカッションの課題を用意し、聴衆を巻き込んでワークショップを展開するなど、さまざまな工夫と積極的な関わりが見られました。
課題研究講座や、スタディツアーなどに参加した生徒たちのメッセージが、ほかの生徒に伝えられ、さらにディスカッションなどで考えを相互に伝えあう濃い学びの一日となりました。
また、お昼休みにはタイから来日したKalasin Pittayasan Schoolの高校生15名が素晴らしい民族舞踊を披露してくれました。タイからの帰国生が通訳を務め、和やかな雰囲気の国際交流でGLP学習発表会は幕を閉じました。
発表をした生徒の感想から:スタデイーツアーに行った人は数人だけれど、学んだことは多くの人にあてはめられると思うのでいかに自分ごとと思って考えてもらえるかが大切だと思った。
自分の想ったことをそのまま伝えるのって本当に難しいということが今回の発表を通してわかりました。でもディスカッションなどで発表を聞いた生徒の意見や考えを聞いて少し自分の想いや言いたいことが伝わっているように感じたのでうれしかったです。
発表を聞いた生徒の感想から:
アジア学院スタディツアー:貧しい国々の農業のため各国から優秀な人材が国のために来ているという話をきいて、アジア学院の重要性を感じた。また食べ物は自身でとり食べる前には祈るということは、食べ物だけでなく人にも感謝するためだろうと感じた。これらの食に対する意識は平和につながるということにとても共感した。
リーダーが下に立ちほかの人を支えるというサーヴァントリーダーシップは新しく、そういう形のリーダーシップがあることに気づきました。
オーストラリア学校体験&ホームステイ:現地校と日本の学校との差異にまず驚かされました。ほかにも食文化の違いや休日の過ごし方など、オーストラリアならではのユニークなライフスタイルが見られた一方で、アボリジニ文化の尊重やほかの民族に対してとてもフレンドリーなのを見ると、多民族社会における協調や受入、そしてそこから見えてくる「グローバル化」の本質のようなものを感じました。
Summer Study Tour @コロンビア大学:プレゼンを通して自分をより社会の一員(として)責任感を持って生きていくために鍛えてくれるツアーなのだと思いました。商品を考えるうえで授業を受け、そこで学んだことを自分たちのプロジェクトに活用させることにとても労力と時間を要するのだと感じました。しかし、これらを通して、忍耐力やタイムマネジメントなど今後も必要とする自分の能力を高める機会にもなる経験なのだと思いました。
最後の10分にICUHSの問題を出して改善策を出すという時間があったのが面白かった。
GLBC: Mini GLBCを体験させてもらい、"アメリカでの銃の死傷者を2029年までに半減させるには"というテーマで8分間で案を出すことになった。8分間というすごく短い間だったのに、すごく考えるっていうことを考えさせられた。
数学ツアー:ラグランジュの補完公式を用いてn次関数の式を出すことができた。今回は実際に値を代入するだけだったが、その公式が出るまでそのような過程を経てできたのかまで知りたかった。
NANDを使った回路の作り方や、ラグランジュ方程式について興味深い話を聞くことができた。Bitの基本である「AND」「OR」「NAND」は集合論の良い復習となった。
大学の様子も知れたので今後の進路もわかってきました。数学の面白さを知れました。
SGLI: Sensitiveで普段議論を避けるような話題に取り組むだけでなく、それをともにする仲間が全く異なるバックグラウンドを持ち様々なhistorical viewをもっていることにすごい意味があるなと思いました。Controversialなtopicは意見も分かれるし対立するpotentialがある行けど、その分自分の成長に大きくかかわるのだということを学べた気がします。その経験をしっかり還元しようと(校内で)立ち上げたprojectはすごく意味があるし協力したいなと思いました。
ベトナムスタディツアー:ベトナム戦争は第二次世界大戦より最近の戦争で、その悲惨さやつめあとにふれることができるのは貴重な体験だと思いました。日本では戦争の体験者が減っていて、私たちも身近にその跡にふれることができないのであえて正面から向き合うことでベトナム戦争の惨禍を日本にもおきかえて考えることができると思いました。
戦争、孤児、少数民族について、リアルなベトナムを知り、考えさせられた。・お金を求められたらあげるべきか?・NGOに従うべきか?・少数民族への支援をどのていどするべきか?についてのディスカッションで様々な意見が聞けておもしろかった。
ロータリ平和フェロー(ICUで学ぶガーナからの留学生)によるワークショップ:風船を大切なもの、自分の価値に見立てて、相手のピンをhate speechや暴力に見立てたことで、すごくリアルに問題を考えることができた。人はconstructiveな成功よりもdisruptiveな問題にばかり気をとられてしまうというのが特にハッとさせられ印象に残った。「風船を守るのも、ピンを手にするのも自分の意志である」というのを忘れずに、相手のことを考えて行動できるようになりたいと思った。
課題研究講座、スタディツアーをはじめ、校外のさまざまなプログラムでお世話になった世界各地の皆さま、ありがとうございました。