Graduates' Voice

卒業生からのメッセージ

Message 04
油井 薫

油井 薫

33期
Mount Allison University

こんにちは、ICU高校33期卒業生の油井薫です。現在はカナダのマウントアリソン大学に在籍中の3年生です。大学では西洋美術史と、古代史、スペイン語を勉強しています。カナダの大学に進学するにあたって、ICU高校は私にとって、日本から海外へ移る際の中間ステップとなった場所でした。生まれてから地元の中学を卒業するまで、ずっと日本で育ってきた私は、ICU高校内で言う通称 "純ジャパ"でした。しかし心のどこかでずっと、"海外に住みたい"という漠然な、しかし強い思いを持っていたのを覚えています。

しかしながら高校から留学するという勇気もなく、ただただ悶々としていました。そこで母から紹介されたのがICU高校でした。ICU高校について知れば知るほど、"私にはこの高校しかない"と心から思いました。合格の可能性は決して高くはありませんでしたが、運良く入学が決まり、泣くほど嬉しかったのを今でも鮮明に覚えています

入学してからは毎日がカルチャーショックでした。寮生活、学校生活共に私にとって未体験の連続でした。自分と同い年の子達が、日本語以外の言語をペラペラと喋っている、そんな光景に驚きを隠せませんでした。"ここはどこなのだろう?"と、その多種多様で独特な、日本とも海外ともつかないICU高校ならではの雰囲気はとても刺激的でした。そんな環境が、私に海外大学進学への勇気を与えてくれました。色々なバックグラウンドを持つ同年代の子達との学校生活は私の視野を広げてくれました。様々な行ったことのない国についての話を、彼等からきくことによって、行ってみたい、見てみたい、知りたいという思いが募っていくのを日々感じていました。

入学してからずっと、一番下の英語のクラスだったので、自分の英語力に自信などほとんどありませんでした。しかし、レベルにあった質の高い英語教育と、選択授業を全て英語の授業にしたことにより、英語力も入学時より上がり、自信がつきました。ここでの教育が無かったら、海外の大学に進むという勇気は持てなかったと今でも思います。自分の意見を積極的に外に発信することができるICU高校生との関わりは、当時の私にとって、そして今現在でも私自身に大きな影響を与えています。卒業してからも、それぞれの子が様々な方向で活躍しているのを見ると、自分も頑張らなければ、と本当に常に刺激をもらっています。

カナダに移ったばかりの頃は、弱音ばかり吐いていましたが、今では自分の興味のあることを見つけ、日々大学生活を頑張っています。私にとってのICU高校での3年間は、自分にとって"不可能"だと思っていたことを "可能"に近づけてくれました。ICU高校に行ってよかったと、今でも本当に心からそう思います。

(2015年)

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大学のボランティアで舞台衣装作り

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