SGH数学ワークショップ2015
SGHの企画の1つである,数学ワークショップが今年も開催されました。
この企画では,全国の大学の先生に本校にお越し頂いて,高校の教科書の先にある数学の話をして頂いています。単にお話を聞くだけでなく,生徒が主体的に活動するワークショップとなっています。
今年の講師の先生は首都大学東京の高津飛鳥先生で,テーマは「折り紙とコンパスの幾何」でした。定規(定木)※,コンパス,折り紙を使った作図可能性について学びました。
※現在皆さんが使っている目盛り付きのものを定規,目盛りが無く単に直線を書くだけのものを定木と言うそうです。
当日出された問題を幾つか紹介します。
参加できなかった生徒の皆さんも考えてみて下さい。
次のものは定木とコンパスで作図できるか?
①角の二等分線
②角の三等分線
③半径1の円と同じ面積をもつ正方形
④与えられた立方体に対して,その体積を2倍にする立方体の一辺の長さ
⑤円に内接する正n角形(今回はn=3, 4, 5, 6, 7, 8, 9 の場合)
⑥長さa の線分と長さb の線分(a < b)と長さ1 の線分を使って,長さ a+b,b-a,ab,a/b,√ab の線分
できる,できない,いずれの場合でもその理由まで考えてみて下さいね。
今回は時間がなくて折り紙を使った作図についてはあまり扱えませんでしたが,上記①~⑥が折り紙で作図可能かどうかも面白い問題です。
※折り紙では,次の操作ができるとします。
(1) 点と点を結ぶ直線を折る
(2) 異なる二点を重ねる(垂直二等分線)
(3) 異なる二直線を重ねる(角の二等分線)
(4) 二点 P, Q と二直線 L, M に対して,P を L に Q を M に重ねる。
参加した生徒の皆さんは,実際に定木とコンパスを使ってかいてみたり,数式を使って計算してみたりしながら問題にチャレンジしていました。
1年生の皆さんは,3学期に作図の単元を授業で扱います。また,その後に学ぶ三角比(sin, cos, tan)を使うと,今回の内容がもっと理解しやすくなりますよ。普段の数学の授業でも是非楽しんで学んで下さい!
ワークショップの資料を数学科研究室で配布しています。当日参加できなかった人も是非読んでみて下さい。