ICUHS RETROSPECT 第2弾
この学校に勤め始めたのが27の時だから、
ICU高校の30年と生まれてからの30年で重なり合うのはわずか3年。
その3年が我人生の重心となっている。
この学校に勤め始めたのが27の時だから、
ICU高校の30年と生まれてからの30年で重なり合うのはわずか3年。
その3年が我人生の重心となっている。
1978年4月開校。そのとき私は30才"ちょっと"。
そして今、30周年。私は60才"ちょっと"。
そして50周年のとき、私は80才"ちょっと"。
そのときまで生きて、そして元気に愛する本校を"ちょっと"
訪れることをお約束します。
"ICUHS RETROSPECT"
30周年を迎えたICU高校の「過去」を振り返るアルバム・ブログ。
教員45人ひとりひとりが思いを込めて綴る。
懐かしいあの出来事、忘れられないあの授業、大切なあの瞬間・・・
卒業生のみなさん、在校生のみなさん、そして未来のICUHS生のみなさん、
一緒にページをめくりませんか?
ICU高校創立30周年・新体育館落成記念の文化講演会として、タケカワユキヒデさんをお招きしました。
ご存じ、ゴダイゴのボーカルと作曲を担当され、数々のヒット曲を生んだタケカワさんは、本校の校歌「ICU High School Song」の作曲者でもあるのです。
真新しい体育館にずらりと並んだパイプ椅子とロールバックチェア。
たくさんの生徒、保護者、卒業生、そして体育館建設にご寄付下さった皆さんが見守る中、1時間にわたるトークと歌のライブステージが始まりました。
「ガンダーラ」「モンキーマジック」「ビューティフルネーム」そして「銀河鉄道999」と、おなじみの曲を次々と披露。客席がコーラスを担当する場面もあり、会場は大いに盛り上がりました。
そして最後にサプライズ!ICU高校コーラス部のメンバーとの共演です。
今日のために作られたという校歌のオーケストラアレンジもプレゼントして下さいました。
「ラジオ番組でやっていた『難しい校歌』のランキングでベスト10に入っていたそうですが(笑)、かっこよさではナンバー1だと思います!これからもかわいがってあげてください」とタケカワさん。
実は1期生の時にはまだなかったこの校歌。2期生の卒業式で初演されて以来、28年にわたって歌い継がれて来ました。これからも新しい伴奏と一緒にずっとずっと大切に歌っていきます。ありがとうございました!
今日は物理実験室にお邪魔しました。
黒板には今回の実験の目標が書かれています。生徒はこれを見て、実験室にある道具を自分たちで選び、思い思いに実験を進めていきます。
今回のテーマは摩擦力。数人ずつのグループに分かれた生徒は、板を斜めにしてみたり、滑車をつけてみたり、あれこれと工夫しながら数値を測っていました。
ああでもない、こうでもないと試行錯誤する生徒の間を、物理の信田先生は様子を見ながら歩いているだけ。違う方向に行ってしまいそうなグループには立ち止まって助言を与えますが、どんなやり方をするかは基本的に生徒たちに任せます。
「最初は実験の手順も全部説明してやらせていたんですが、最終目標と道具の説明だけして自分たちで考えるようにさせたら、すごく生き生きやるんで、これはいいと思って。実験の結果はレポートにまとめて提出してもらっています。」
レポートは大学の実験レポートと同じ形式だそう。大変そうですが、しっかりやれば大学に行っても困らないですね。
ふざけたりさぼったりする生徒もなく、みんな実験に熱中していました。時には他のグループのやっている様子を見て「そうだ、ああいう方法もある」と思いつく場面も。見ているだけでもワクワクするような実験室でした。
ICU高校の三年生には「自由研究講座」という授業があります。
これは、教員が自分の関心に応じて通常の授業の枠には縛られず授業を展開し、それに興味を持った生徒と時間を合わせて開講するというもの。内容は太極拳、ギリシャ語、ディベートなど様々です。
写真は今年度開講されている自由研究講座のひとつ、「小論文を書く」というクラスの様子です。国語科と地歴公民科の教員が二人で担当しています。
「小論文というと、与えられた課題をこなして、先生が赤ペンで真っ赤に添削して...というイメージですが、この授業では生徒同士のやりとりが中心です。自分の書きたいことや課題文の内容についてグループで話し合い、考えを深め、完成作品はお互いに読み合ってコメントを書きます。」
「選択者は皆モチベーションが非常に高く、活発に議論を交わしていました。まさに切磋琢磨という感じです。手前味噌ですが!」
三年生の通常授業は今学期いっぱいでおしまいです。
最後の作品がそれぞれ納得のいくものになりますように。
ながらく、お待たせしていた数学科の今学期の一問が復活です。
ぜひ、画像の問題に挑戦してみてください。
解答はどしどし学校にお寄せください。
さらに、この問題は240を210にして考えると面白い結果が得られますよ。
合わせて考えてみてください。
数学科より
11月4日、朝9時半。天気は快晴。
澄み切った秋空の下、鎌倉・鶴岡八幡宮の大鳥居に1年生240人が集合しました。
1年生、秋の校外学習のテーマは、「秋の鎌倉を散策し、日本文化を理解し、友人との親交を深める」。
クラスの中で5、6人のグループごとに『1日散策計画』を立てて、
思い思いのプランで鎌倉の寺社仏閣を、小町通りの賑わいを、そして由比ガ浜では湘南の海を満喫しました。
「本物の大仏は、やっぱり大きかった!」
「江ノ電、小さくてかわいかった~」
「食べすぎで、お腹、やべ」
「鎌倉に住みたい!」
本物に触れること、実際にその場の空気を肌で感じること、自分の舌で味わうこと。
生の体験に、生徒の反応は本当に素直です。
教室の中とはまた少し違った、活き活きとした生徒の表情が印象的でした。
こんな体験が、歴史の授業で知識とリンクする時、
生きた知識になることを楽しみにしています。
秋晴れの一日、歴史が息づく鎌倉で、高校生活の貴重な1ページを刻んだ校外学習でした。
鎌倉のみなさまのあたたかいご配慮にも、感謝いたします。
本日は学校説明会を行いました。
写真中央は協力してくれた3年生です。
帰国生としてではなく一般生として入学した
3年間の経験を語ってもらいました。
ここでは書けないような内容もあり、会場からも
笑い声が聞け、楽しんでいただけたかと思います。
ご来場いただいたみなさん、長い時間ありがとうございました。
またお会いできるのを楽しみにしています。
10月23日のつづきです。
強大な権力に自分を守ってもらう、というよりはむしろ、強大な権力こそが、個人の自由を侵害する、と考えるのが現代の法の常識です。
個人の自由・権利を守るために、国家の権力を制限する、というのが「世界人権宣言」の基本的な精神です。多くの国々の憲法も、基本方針はそこにあります。もちろん、日本国憲法も。
権力を持った存在が、しもじもの人間に言うことをきかせるために法があるのではなく、それぞれの個人が自由であるために、権力に制限をかけるために法がある、というのが、民主主義の国々のタテマエです。
日本では、こうしたことがはっきりと全体に共有されているとは言えないわけですが......。
ICU高校では、入学式のプログラムの中に「生徒宣誓」というものがあります。
これは、学校への絶対的服従を誓わせるものではありません。
学校と生徒との間の、一種の契約、と言った方がいいかも知れません。
生徒たちは、自分の自由を他の者に危害を与えることがない範囲で追求することができる。
そのための環境を、学校はつくりあげる努力をする。
その結果、ある意味、不自然なまでの異空間がここに出現している、というわけです。
生徒宣誓はこんな内容です(以下引用)。
「私は国際基督教大学高等学校の生徒として
本校の目的と理想との実現のために
世界人権宣言の原則にたち
法を尊び
校則ならびに指示に従うことを
入学にさいし
ここに厳粛に宣誓します」
(引用終わり)
また2週間後にお会いしましょう。