ICUHS RETROSPECT 第24弾<フィリピンからのお便り>
ICU高校では、学校礼拝の献金の一部や、イベントの中で集めた寄付金などを、NPO法人チャイルド・ファンド・ジャパンへ継続してお送りしています。
カードを書いたり、クッキセールをしたり、献金の呼びかけをしたり・・・。生徒がそれぞれのはたらきを集めることによってこの活動は18年間続けられてきました。
チャイルド・ファンド・ジャパンはそのお金を、フィリピンやネパールの子どもたちの就学支援や、母子健康保健事業等にお役立てくださっています。
支援している子どもたちからも、3年間ほどでも、こんなにたくさんのお手紙をいただきました。クリスマスには手作りのカードを交換します。ことばを交わすことができるのは、何よりもうれしいことです。
国語科 A.A.
ICUHS RETROSPECT 第23弾<男子サッカー部と私>
就職すると、希望した覚えもないのにサッカー部顧問。顧問って何? クラブ活動と縁のない生徒だった私にはわからない。ましてやここはICU高校。先輩教員たちもニヤニヤするだけで何も教えてくれない。
何もかもがうやむやのうちに夏休み。え、合宿? 引率はなぜか私ひとり。夜な夜なOBたちが入れ替わり立ち替わり宿に現れて、たいそう盛り上がっている。これは何? これが仕事? 何かの罰ゲーム? 罰だとしたら、何の?
呆然としているうちに数年が過ぎた。生徒の目には、怠慢だったり不親切だったり不誠実だったりする顧問に見えただろう。謝れと言われたら謝る。でもひとことだけ言わせてくれ。とにかく何が何だかよくわからなかったんだよ。
(注記 これは二十数年前のお話で、現在のICU高校にはあてはまりません。どんな学校でも、できて三十年にもなると、みんなの努力の甲斐あって、それなりに学校らしくなるものですね。めでたし。)
国語科 N.K.
ICUHS RETROSPECT 第22弾<30周年思い出とか・・・>
(その1)
就職した翌年だったと思います。有志で、教員劇を生徒たちに披露するということになりました。誰が決めたのか、演目は武田泰淳の『ひかりごけ』。カニバリスムが題材の重いテーマの作品ですが、僕は第一場後半で、現校長N先生扮する「船長」に食われてしまう役。それでも、けっこうセリフが多かった。
面白かったのは第二場終幕のクライマックス。裁判にかけられた船長が、人肉食をした者の背後には青白い蛍光色の光が浮かび上がるという話をし、裁判官、検事、弁護人にこう訴えかける。「どうです、みなさん見えるでしょう。人肉食をしてない皆さんには確かに見えるはずです。」
原作では、観客には見えるその青白い光が船長だけでなく、裁判官、検事、弁護人の背後にも光るという結末でした。その原作のままに、船長、裁判官などの背後に光が浮かび上がる仕掛けを僕らは用意していたのですが、なんと本番ではそれが光らないというハプニング。観客にも青白い光が見えないという、洒落たエンディングになったのです。深いね。
(その2)
結婚して、高校近くのアパートで新婚生活を始めた頃の話。学校から五分もかからない距離だったので、生徒とバイブルを読む会を自宅でもちました。少人数で始まった会でしたが、聖書を出発点にみんなが日々の思いを語り合う場となり、聖書に興味ないと公言する子も参加して、多い時は狭い家がいっぱいになったことも。
そのうちに生徒たちは僕よりも僕の奥さんに心を開いたりして、いろいろと話し込んだりしていました。どっちが先生だ。教師は俺だぞー、俺はここにいるぞーって感じ。で、僕は少しめげぎみ。でも、あれはあれで素敵な新婚生活だったと懐かしく思い出します。
国語科 K.Y.
百人一首大会「蝉丸杯」開催!
本日、国語科主催の百人一首大会「第一回蝉丸杯」が開催されました。
二年生の文系古典・理系古典の各クラスから選抜された4チームが対戦、3対3の源平戦です。
選手がパシッと取ると、ギャラリーが「おおー!」と盛り上がり、すぐ「静かに…」
校舎一階の和室は、冬の寒さも忘れてしまうような熱気で満ちていました。
結果は3対1で理系古典クラスの優勝。金色の台に蝉丸人形が乗っている特製トロフィーが授与されました。
これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬも逢坂の関(蝉丸)
また来年!
N
ICUHS RETROSPECT 第21弾<座禅体験>
一期生の修学旅行の時に、主担任の青柳先生が出張され、私が4組の担任を代行することになりました。団体行動の基本である、集合時間を大幅に遅れたグループにけじめをつけさせることになったのです。旅先が社寺の多い奈良・京都でしたので、自分がかつて臨済のお寺で修行してきた体験を生かして、生徒に夜2時間の座禅をさせることにしました。
座り方、数息間を教え、警策らしき棒を用意して座禅開始です。15分もたつと、たちまち体が傾く生徒が何人も出て、結果一人以外は全員私に打たれたと思います。後で、その一人を贔屓しているとか言われましたが、その人は本当に微動だにしなかったのです。
国語科 I.H.